民主党福島復興会議 福島ビューホテル
2012年07月09日
  • おはようございます。第5回の民主党福島復興会議を開催していただき、多くの関係者にご参加いただきました。私からも心からお礼を申し上げます。
    今日は15分の時間をいただきました。今我々が置かれている状況、今後立ち向かうべき課題等について、思うところをお話したいと思います。16万人の避難を引き起こしている原発災害が中心になります。
    具体的には、
    ・賠償基準をまとめることが、喫緊の最重要課題であること
    ・続いて区域見直しを完成させるべきこと
    ・それと並行して町外コミュニティの構想作りに取り組むこと
    ・それらを推進するために、包括的・網羅的な基本方針を決定しようとしていること
    ・立ち位置を確認しながら、一歩一歩進むべきこと
    の5点を申し上げます。

 

賠償基準について
ご存知のように、23年12月16日にステップ2が完了しました。政府はそれを一つの転換点として、避難区域見直しについての基本的な考え方を発表するとともに、原子力災害からの本格的な復興・再生に向け取り組みました。
当初は、6つの分野の施策をパッケージで示す必要があると考え ました。すなわち、賠償、区域見直し、除染、インフラ復旧、長期避難者支援、産業・雇用活性化の6分野です。しかしながら、地元町村長さんと話し合いをし ているうちに「結局、賠償問題が片付かないと他の分野に取り掛かれない。まずそれだ」ということになりました。確かにいくら賠償金が入るのか分からない と、避難者の次の選択ができません。公営住宅に入るのか、自分で家を建てるのか、決められません。その意味で、賠償基準の早期決定・早期実施は復興・再生 を進める上での大前提であると考えるに至りました。
 営業損害、精神損害は既に決定していますので、最後に残った大物が財物損害です。それについては、本年3月16日に決定された紛争審査会の中間指針第二 次追補を踏まえ、3か月間に亘って関係自治体との間で丁寧な相談を行ってきましたが、いよいよ大詰めの段階です。100メートル競走で言えば、98~99 メートルまで来ました。政府としてはその議論を踏まえて東電を指導して参りたい。この賠償基準のまとまる時が、7ヶ月ぶりの局面の大きな転換点になると考 えております。

 

 

区域見直しについて
それが済むと、次の仕事は区域見直しを完成させることです。これは財物賠償支払いの前提にもなります。既に、南相馬市、田村市、広野町、川内村、飯舘村の5市町村では見直しが行われ、残り7町村について引き続き調整をお願いしているところです。
区域見直しがなされると、今後も避難を引き続き求める地域はどこか、一方復興の拠点になるのはどこか、を具体的に示すことができます。拠点となり得る地域 は、具体的には年間積算線量が20ミリシーベルト以下となることが確実となり、避難指示の解除準備区域とされる区域です。そこでは、これまで以上に被災者 の方々に一時帰宅して頂けるようになるだけでなく、インフラ復旧やコンビニや金融機関など一定の事業再開も可能となり、まさに復興・再生に向けた「槌音」 を具現化することができるようになります。勿論、当然のことながら、避難指示を最終的に解除するために、除染も強力に講ずることになります。

 

 

町外コミュニティについて
以上の見直しと並行して進めなければならない課題が、長期避難者のための恒久的住宅の整備です。現在、4~5の関係市町村より、元の土地に戻るまでの一時 的、中間的な生活拠点としての町外コミュニティ(「仮の町」)の整備が提案されています。狭い仮設住宅は一般的には2~3年が肉体的にも精神的にも限度で すので、その後に住んでいただく災害公営住宅等の恒久的住宅を、どの地域に、どれぐらいの規模で、どういう機能をもたせて整備するべきか、を早急に議論し て全体構想を作る必要があります。
現在、福島県庁でも関係市町村との勉強会が始まりました。政府内でも関係省庁を挙げて議論する場を作ったところです。今後は、福島・郡山・若松・いわきな ど、受け入れ側の事情や意向も聴取しつつ、町外コミュニティの避難元と受け入れ先のマッチング作業を進めていくことになっています。
最終的には、避難者の方々の意向もすることになっています。しかし先行的にモデル事業も必要ではないか、早急に検討したいと思います。
以上に述べた3つの論点は、最初に申し上げたパッケージで示すべき6つの分野の中でも、特に前倒しで取り組まなければならないものであります。そしてこれらの3つのコンセンサスが得られた時が、次の新たな局面の転換点になると考えます。

 

 

福島復興再生基本方針について
その上で、国、県、市町村が一体となって、ありとあらゆる施策を講じていく必要があります。政府では、3月末に成立した福島復興再生特別措置法に基づく 「福島復興再生基本方針」を、県や住民の方々の意見も聴きながら、7月中旬の閣議決定を目指して策定しようとしています。
この基本方針は、実は作成目標時期を2回延長しました。そのようにして、福島県、市町村のご意見をできるだけ丁寧にお伺いしようとしたものです。こういう ことは普通はありません。一般的な閣議決定とは違って、福島の声をしっかりと受け止め、福島の声に応えようとする画期的な方針であると自負しております。
基本方針は3部からなります。第一部は、目標、道すじ、政府の姿勢を総論的に述べます。第二部は、避難解除等区域の具体的な取り組み方針。第三部は福島全域の具体的な取り組み方針になります。
取組方針としては、例えば
・福島全域で、安心して子育てができる生活環境を実現すること、
・避難指示が出された地域も、若者が帰還する意欲を持てるようにすること、
・単なる復旧にとどまらず、福島のポテンシャルを活かし、再生可能エネルギーや医薬品・医療機器などの分野のフロンティアとしていくこと、
・あるいは、福島を、自然、伝統・文化と新たな取組を融合させた魅力ある観光地としていくこと
など、「新生ふくしま」を創造していくための方向性と施策のメニューを盛り込んでいます。
なお、観光については、「NHKの「八重の桜」が来年放送予定であることをうまく捉え、観光の再生に繋げるべき」旨の御提案この会議で3いただいていま す。復興庁としても、基本方針に基づき、観光庁を含めた関係省庁の調整を、一段高い立場から積極的に行ってまいりたいと思います。

 

 

 

現在の立ち位置について
最後に、福島の現在の立ち位置をもう一度確認したいと思います。
平成23年3月11日から12月までは、第一期・応急復旧期でした。平成24年の前半は、第二期として、主として地震・津波被災地域において復興交付金や 特区を使って、復旧・復興計画の具体化に取り組みました。そしていよいよ平成24年の後半は第三期として、原発避難区域における復興・再生計画を作る時で す。つい最近の野田総理来県の際も、いわきの仮設に住んでいる方々の代表から「先が見えない」との訴えがありました。この第三期をまとめることによって、 今後5~10年間の中期展望が開けてくるものと考えております。
いま我々は第三期の入り口という正念場にいます。本日も含めたこの会議における議論はもちろん、福島の声をさらに集約して基本方針の内容を具現化する、そ して福島に寄り添った、立派な復興・再生を全力で実現してまいることをお誓いして、復興副大臣としてのご挨拶とさせていただきます。有難うございました。

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